参考にならない104回薬剤師国家試験合格者のブログ

104回薬剤師国家試験に合格した変人が試験で感じたこと、試験までの様子、それまでの6年間を綴る

全国統一模擬試験と国試の違い

★今回は、薬ゼミの全国統一模擬試験(模試)について、詳しい点数や104回国試と比較しての感想を述べます。ちなみに、私の模試の点数は1〜3で変化していません。

 

多くの、というよりほとんどの薬学生が受けるであろう薬ゼミの全国統一模擬試験

普通の方はしっかり勉強して、自分の成長を模試から判断するものだと思います。

しかし、私は6学年の時にほとんど勉強していません(理由は他のブログで)。

薬ゼミの講義は受けていたので国試対策がゼロという訳ではありませんが、自ら過去問を解く、という作業はできませんでした。

 

全国統一模擬試験1

・必須…66

・理論…53

・実践…107

・合計…226

全国統一模擬試験2

・必須…68

・理論…62

・実践…100

・合計…230

全国統一模擬試験2

・必須…63

・理論…64

・実践…99

・合計…226

★104回薬剤師国家試験

・必須…83

・理論…70

・実践…119

・合計…272

 

模試の時は、勘で選択肢を選んでいました。特に、薬理と病態。

解いていても、何点取れているか自分では全く予想もつかないような状況でした。

国試時よりも知識が少なかったというのもありますが、模試は「全く歯が立たない」という印象。

104回と比較すれば、模試と国試は全くの別物と言い切っても良い気がします。

メディセレ等の模試は受けなかったので、薬ゼミ以外の予備校が作った試験については分かりません。

 

明らかに異なる問題の内容について、自分なりに理由を考えてみました。

 

まず、問題の作成者です。

薬ゼミは予備校の講師であり、過去の国試対策はバッチリ、青本の内容もバッチリ理解している「一般人」です。

薬剤師国家試験は合格していると思うので、一応、「薬剤師」ではありますが……。

一方で、国試はその分野を現在進行形で極め、開拓している「研究者」です。

そして、「現役で働いている薬剤師」も問題作成委員に選ばれています。

確実に、その分野への理解度や「愛」、臨床的な意識が異なると思います。

 

二つ目は、試験の目的です。

薬ゼミは青本で勉強してナンボ、青本を極めたら満点取れるよ、という印象を受けます。

気づいている人もいるかもしれませんが、青本のmemo欄から多くの問題が出されています。

そして、予備校という「会社」ですので、利益も必要です。

薬ゼミの講義を受け、青本をやって、「できた!」という成功体験を与えることが目的なのではないかと私は感じています。

一方で、国試の目的はただ単純に「薬剤師となる上で必要最低限の能力を持っているか」を判断することです。

そして、高い受験料は取られますが、それは国試を作って実施するための費用。

厚生労働省」は国の機関であって、利益を求める会社ではありません。

 

三つ目は、追う者か、追われる者かということ。

じゃんけんで例えるなら、模試は必ず後出しです。新傾向対策に目新しい問題もありますが、ほとんどは過去の国試をアレンジし、類題にしたもの。

国試も過去問から20%出すと明言しているので、模試の性質を理解していれば有用だと思います。

しかし、最近は予備校の動向を国試の問題作成委員もウォッチングしていて、青本に載っていない内容を出す、ということもしているという噂があります。

すべての問題が予備校で予測され、対策されてしまえば先に述べた国試の目的が達成されなくなる可能性があります。

常に予備校から追われる側の国試は、現在の医療の動向から工夫に工夫を重ねて、難易度なども考慮しながら目的の達成のために必要な問題を作っているんだと思います。

 

今思いついた理由は以上の三つですが、模試と国試の問題が明らかに異なるのは「成功体験」と「能力の判断」という目的の違いが大きいのかなと思います。

 

まるで模試のネガキャンのような内容になりましたが、しっかりコツコツ勉強してきた人にとって模試は非常に良い「成長の目安」になると思います。

一方で、私のように外れ値のような人間はあまり恩恵を受けられないでしょう。

 

余談ですが、私は極度の面倒くさがりで、自己採点はしましたが模試2と3の振り返りはしていません。定期試験も振り返らないタイプです。

振り返りを怠るのは絶対NGだと頭ではわかっているのですが、なかなか自分の習慣は変えられないです……。